キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞

最盛期を迎えるキス釣り。筆者の住む和歌山ではキスの大きさを競うキスダービーが開催される。今回はそのダービーに参戦し、見事に3位入賞を果たした。この記事では、投げキス釣りの魅力と共に、私が釣行で工夫したポイントや釣果を上げるための戦略をお伝えしたい。

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(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・牧野博)

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞

最盛期の陸っぱりキス釣り

キスが最盛期に入った。船、投げともに釣果の情報が沢山聞かれるようになってきた。

私の住む和歌山県には長大な砂浜海岸が少ない。このため神奈川から三重にかけての太平洋側、日本海側の富山から鳥取にかけての海岸、四国東南部といった投げキスのトーナメントが開催される地方に比べると地元の投げ釣り熱はそれほど高くない。

大阪や奈良のキャスターが定番のポイントで楽しみつつ着実に釣果を上げているという感じである。夜釣りでコロダイやタマミ、マダイを狙うキャスターもいる。

それでも近年、キスは手軽な釣り物として見直されてきた感があり、地元の釣具店では期間を限定して長寸狙いのキスダービーが盛んに行われるようになってきた。今回は様々なタイプのポイントを紹介しながら、キスダービーにエントリーした模様も合わせて紹介したい。

主なポイント

キスは砂泥底を好む。水潮は嫌うが、川の水が流れ込むゾーンは大好きな魚といえる。

砂浜の魚というイメージが強いが、長大な砂浜海岸はほぼ100%、中~大規模の河川の河口部に形成されていて、その周辺の磯周りの砂地、港内、河口内の護岸、干潟のクリーク等、大きな目でポイント周辺の地形を捉えた場合、キスの生息場所は広い。

そんな中で、仕掛けを投入してさびくことのできる場所であれば、すべてポイントになる。砂浜海岸以外では根がかりが多くなるが、それを仕掛けの工夫や釣り方によってクリアできるようなチャレンジ精神を持ちたいものだ。

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞キス釣りのポイント(提供:TSURINEWSライター・牧野博)

道具や仕掛け

私が、いつものお気楽釣行で使っている仕掛けの一例は次のようなものである。

その1:チョイ投げ用。比較的狭い港内や干潟の周辺の浅場などを攻めるときに使う。

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞チョイ投げ用タックル図(提供:TSURINEWSライター・牧野博)

その2:遠投用(普通投げ用)。この仕掛けで砂浜から磯場、根がかりの多い河口部、漁港内などをカバーする。

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞遠投用タックル図(提供:TSURINEWSライター・牧野博)

キスダービーへチャレンジ

私の住む和歌山では、地元のマルニシ釣具店さんがここ数年、2匹長寸によるキスダービーを開催している。ここにエントリーさせていただくことにした。このキスダービーには次のような規定がある。

・和歌山県下の釣り場の釣果であること。
・陸っぱりの釣りのみで船やボートからの釣果はダメ。
・1回にエントリーできるのはその日の釣果の中の最も長寸の1匹だけ。
・期間中エントリーは何度でも可能。

というものである。開催期間は年によって微妙に違うが、2024年は4月19日~6月9日と意外に短かった。

筆者の釣りスタイルについて

私自身の釣り方のモットー(釣りスタイル)としては、

・夜釣りや、あまり早朝からのシビアな釣りは避け、余裕をもって釣行できるお気楽釣りに徹する。
・チョイ投げと普通の投げ、どちらの釣法も活用する。竿1本で手持ちの引き釣りに徹する。
・ポイントは砂浜、磯場、漁港内、河口部などオールラウンダーで。
・フローティングベストを必ず着用する。

という釣りスタイルで参加した。以下の釣行記は、いずれもこのキスダービーにエントリーした時の釣行の記録である。

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞筆者の釣りスタイル(提供:TSURINEWSライター・牧野博)

田辺周辺で20.5cm良型手中

午前8時過ぎから午後3時位まで扇ヶ浜の護岸及び芳養の大屋の地磯から中~遠投で狙う。風が強く荒れ気味で、凪いでいるポイントを探しての釣行だった。

ニアポイントにキスは少なかったが、何とか2ケタ釣った。数回エソに釣果を奪われたが、1匹だけエソを取り込むことに成功。この日の釣果をマルニシ釣具店本店に持ち込んで、最大長寸のものを検量していただいた。

20.5cmで、わずかだが20cm越えだった。ネットで確認すると、すでに20cm越えの良型を持ち込んでおられるアングラーの記事が……。この後1か月弱、どこまで挽回できるか、チャレンジの始まりである。

次の釣行ではサイズ振るわず

別の日の釣行で、すでに釣果を確認できていたので、今度はチョイ投げでアタックしてみる。

ただし、あくまでお気楽釣行ということで、6月2日、紀北、田ノ浦漁港で午後1時過ぎから、いつもと釣法を変え、少しずつポイントを変えながらキスを追加してゆく。

魚信は多いが、多くが小型だった。そこで4時過ぎまでの間に10匹釣ったところで紀ノ川河口に移動、右岸の河口大橋周辺を狙う。最初は遠投で探っていたが、チョイ投げのタックルに切り替えたところ1色~2色の近場でアタリをとることができ、3匹追加したが良型は出なかった。

この日の釣果はキス13匹、マルニシ釣具店に釣果を持ち込み検量していただいたところ、16.0cmだった。

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞数は釣れたがサイズが伸びず(提供:TSURINEWSライター・牧野博)

キスダービー最終日の釣行

何とか型の大きなキスが欲しい。そこで時期的には早く、根がかりとの戦いになるのを承知で、日高川河口に釣行。この日は朝8時前後から釣り始める。

ここは根がかりも多いので、多点バリの仕掛けは厳しい。また当日は結構大きな流木がときどき上流から流れてきて、クリアするのに苦労する。

しかし、そんな中遠投して底の状態の感触を感じながらゆっくり探っていると、竿先を引き込む魚信が出た。追加のキスを狙うわけではないので、わずかに道糸のテンションを緩め気味にすると、再び大きく引き込む。リーリングに入る。

底の小石や木の小枝などに食われない様に適度の速度を保ちながら川面を流れるゴミを避けるようにして取り込んだのは23cm、どうにか出せそうなサイズで、ほっとする。

26cmのシロギスを追釣

失投しない様に注意しながら同じ距離を探ると、今度はガンガンとした揺さぶるような魚信が得られた。少しゆっくり食い込ませてから柔らかめに合わせを入れ、底に食われないように注意してリーリングする。引きの感触からキビレではないかと思ったのだが、仕掛けの先には細い魚体が見えた。

足元の護岸の際の溝のような部分に入られない様に気を付けて抜き上げると25cmを越えていた。この後18cmを釣ったところで、キャストした仕掛けが流れてきた大きな流木にかかってしまい、力糸から先をロスト。

これを機に終了し、マルニシ釣具店へ。検量してもらったところジャスト26.0cm!久々に見る25cmオーバーであった。最終日に何とか良型を持ち込むことができた。あとは結果を待つのみ。

キスの大きさを競う『キスダービー』に参戦【和歌山】26cm良型を釣って3位入賞最終日に良型の本命を手中(提供:TSURINEWSライター・牧野博)

キスダービー結果

後日、マルニシ釣具店より電話をいただいた。3位に入賞とのこと。ポイントカードのポイントが賞品ということで、連絡のお礼を申し上げて、後日マルニシ釣具店で、ポイントの追加をしていただいた。

牧野さんは、いつもぎりぎりで大きいキスを持ってこられますねとスタッフの方から言葉をかけていただき、嬉しかった。

アングラーから持ち込まれたキスのサイズは、

・1位 26.5cm + 23.0cm 計49.5cm
・2位 25.5cm + 22.0cm 計47.5cm
・3位 26.0cm + 20.5cm 計46.5cm(牧野)

という結果だった。このほか、合計サイズで私と1cm違い程度だが、数釣りで一度に50匹近い釣果を持ち込まれたキャスターがおられたり、開催期間は短めだったがかなり盛況だったようである。少し小物を購入して、マルニシ釣具店をあとにした。

今後の見通し

キスダービーの後、強い雨が続いたりと、キス釣行には厳しい日もあったが、回復すれば、また釣果が期待できると思う。天候が良くて凪いでいれば、河口周辺でもニアポイントで釣果が期待できるだろう。

また、夜釣り派にとっては、むしろこれからが大型の出るチャンスである。夏ハゼとキス、今年も忙しくなりそうである。

<牧野博/TSURINEWSライター>



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