ライギョって外来魚だけど飼育して大丈夫なの?生態や釣り方もチェック!
ライギョは大型で引きが強く、釣り人の間でファンの多い魚ですが、実はペットショップで見かけるほど飼育にも人気があります。
幼魚は可愛らしい顔つきと美しい体模様を楽しむことができ、成魚になると迫力のある泳ぎ姿を見せてくれます。
とは言え、外来魚に分類されるライギョは、簡単に飼育しても問題ないのでしょうか?
今回は、そんなライギョに関する疑問を紐解き、詳しい釣り方や飼育方法をご紹介します。
ライギョってどんな魚?
ライギョは、スズキ目タイワンドジョウ科に属する淡水魚です。
別名カムルチーとも呼ばれ、細長く筒状の体型と、大きな口の中に並ぶ鋭い歯が特徴です。
また、ライギョは体内に上鰓器官(=じょうさいきかん)と呼ばれる粘膜のひだを持ち、それを使って空気呼吸をする魚で、エラは主に二酸化炭素の排出に使われています。
息継ぎをするために水面に上がってくる姿と、空気を吸う際に発する独特な音が印象的と言えるでしょう。
ライギョは生息域として、流れの緩やかな河川や、水草などの隠れ家が多い環境を好み、日本では全国各地に分布しています。
獰猛な性格と言われるライギョですが、それもそのはず、魚類や水生昆虫の他、カエル、ネズミ、水鳥の雛までも捕食してしまう肉食魚です。
ライギョはなぜ日本にやって来た?
ライギョは元々日本に棲んでいた魚ではないため、外来魚に分類されています。
朝鮮半島や中国から人の手で持ち込まれたと言われていますが、そのルートには諸説あります。
一説には、金魚屋さんが朝鮮半島からライギョを持ち帰って、地元の水路に放ったとい言われています。
また、戦時中に国の方針として、食料不足を補うために野池に放たれたという説もあるようです。
確かにライギョは生命力が強い魚なので、気候の温暖な環境では簡単に増えるかもしれません。
しかし、藻が多い場所など生活環境が整っていないと、食用にするほど育たないのも事実でしょう。
ライギョは外来魚でも飼育できる?
ライギョは外来魚ですが、ブルーギルやブラックバスのように特定外来生物の指定を受けてないため、水路や池で釣り上げた個体でも、自宅で飼育することができます。
そんなライギョですが、かつては外来生物法の要注意外来生物に選ばれていました。
要注意外来生物とは、特定外来生物の枠には含まれませんが、生態系被害の恐れがあるため注意すべき生物を指します。
ところが、平成27年には要注意外来生物リストが廃止され、生態系被害防止外来種リストに代わりました。
この新リストにライギョの名前はなく、規制対象にはならないため、現在では捕らえたライギョを飼育できるようになっているのです。
ちなみに、ライギョは獰猛で生命力の強い魚ですが、ブルーギルやブラックバスのように急激に繁殖することはなく、特定の生息環境でないと生きられないという理由から、規制対象から外れたようです。
ただし、大きい個体であれば体長1mを超えるほどにまで成長する魚なので、最後まで責任を持って飼育する必要があります。
ライギョの釣り方をマスターしよう!
ライギョが飼育できる魚と分かったところで、せっかくならば自分で釣り上げたライギョを連れて帰りましょう!
ペットショップで購入するよりも、愛着が湧くかもしれませんよ。
ライギョ釣りは、藻の生えている場所で、独特の呼吸音を聞き分けるところからスタートします。
ライギョがいないところでは呼吸音は聞こえてこないので、ポイントの識別には有効な手段でしょう。
また、空気呼吸をするために水面に上がってきたライギョを見つけるのも、一つの手です。
ポイントを見つけたら、藻に焦点を当て、揺れたところにルアーをキャストしてみてください。
これは、ライギョが水面から口を出す瞬間に周囲が揺れるためですが、巨体のライギョでもごく小さな揺れしか見せてくれないことがあるので、集中して観察を続けることが大切です。
ルアーは動かすと活性の高い順にしか釣れないため、藻の上で待機させておきましょう。
しばらく放置してから隣のウィードポケット、すなわち藻と藻の間にある小さな水面へ移動させてください。
そこでの放置は短めにして、また藻の上に乗せてしまいます。
下からその様子を見上げているライギョにしてみれば、ルアーをチラッとしか視認できず、有効な情報が足りない状態になります。
このようにしてニュートラル状態のライギョに火を着け、大型サイズのものを釣り上げていくのです。
ライギョが食い付いたら慌てず、ルアーが持って行かれるのをしっかり確認してから合わせ、フッキングするようにしましょう。
まるでハンティングのような緊張感が伴ない、ライギョ釣りの醍醐味を感じることができますよ。
ライギョを釣り上げる動画はこちら!
ライギョを釣り上げるシーンは、7:57~ご覧いただけます。
巨大魚釣りに挑戦する様子を配信している釣りチャンネル『YATAROUフィッシング』では、ライギョ釣りを紹介しています。
実際に釣り上げるシーンには、勢い良く動くライギョの姿が映っています。
竿のしなりや、ライギョを水からあげるシーンを見て分かる通り、その力強さと重さは明白です。
臨場感溢れるカメラワークにより、ライギョ釣りの面白さを実感できるでしょう。
ライギョ釣りにおすすめのルアーをピックアップ!
ライギョ釣りには、藻に引っ掛かりにくい中空フロッグがおすすめです。
そこにPEラインを結ぶのですが、オーバーパワーなものは必要なく、5号程度のもので十分です。
ルアーのカラーについては、ピンク系のものが定番としてよく使われています。
スミス(SMITH LTD) フロッグ グロッサ AGS 79mm 18.5g ピンクCシルバー #04 ルアー
こちらのルアーは、スリムな中空フロッグなので空気抵抗を抑えられ、キャストのしやすさがメリットです。
着水してからも水面にまで伸びた藻に絡みにくく、スルスルとカバーをすり抜けて回収できます。
金銀ラメカラーも効果があるので、カラーローテーションしながら効果的なルアーを見つけましょう。
ライギョに効果的なルアーをより詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!
ライギョを飼育してみよう!
ライギョは、幼魚の頃は綺麗な体模様を、成魚になると迫力のある泳ぎ姿を楽しむことができるため、飼育にも人気の魚です。
寿命は平均10年と、長く育てられるのも魅力ですね。
飼育すると成長に伴う様々な変化も観察できるので、ライギョに興味のある方はぜひ水槽などを用意して、飼育にチャレンジしてみましょう。
ここでは、ライギョの飼育に必要な準備と、飼育方法について触れておきます。
水槽の作り方
ライギョは、個体差はあるものの最大80cm前後にまで成長する大型の魚です。
そのため、幼魚から飼育する場合でも、水槽は余裕を持って120cm以上の大きめのサイズを用意しましょう。
流れが緩やかで隠れ家の多い環境を好むライギョの習性を考慮し、水槽内には砂利を敷き、水草や流木などを設置してあげると良いですね。
また、ライギョは肉食魚で水を汚しやすいため、ろ過力の高いフィルター(オーバーフローや外部フィルターなど)が必要になります。
その他、飛び跳ね、飛び出しの防止策として、フタをつけておくと安心です。
ライギョのエサ
ライギョは、水中に棲む小魚や昆虫、甲殻類を好んで食べます。
自然環境から捕獲したライギョの場合、飼育を初めて間もないうちはメダカやエビ、赤虫などの生き餌を与えるようにしましょう。
ある程度慣れてきたら、市販の魚の切り身などに切り替えることをおすすめします。
エサの与え方としては、1日2回、朝と夜に食べ切れる量を与えると良いでしょう。
ライギョのエサやりを紹介した動画はこちら!
魚の他様々な生き物の飼育動画を配信している『ちゃんねる鰐』では、ライギョの捕食シーンを観ることができます。
こちらの動画では、生き餌である金魚をライギョの水槽内に入れ、捕食する様子を紹介しています。
動画内ではライギョが水面に出て呼吸する様子も撮影されているため、ライギョの生態に関心がある方は必見です。
ライギョ飼育におすすめのアイテムをピックアップ!
ジェックス マリーナガラス水槽120cmスリム MR-19N 黒枠ガラス水槽
寿工芸 寿工芸 パワーボックス SV900X
ニッソー 自然流木小
ライギョ飼育上の注意点
他の生き物と同様、ライギョを飼育する際は、責任を持ってデリケートに扱う必要があります。
ここでは、ライギョを飼育するうえで特に気をつけておきたいポイントを3つご紹介します。
①ライギョは単独飼育する
ライギョは大型で鋭い歯を持つ、気性の荒い魚なので、混合飼育には向きません。
また、ライギョは肉食なので、小さなエビや小魚はエサの対象になってしまいます。
ライギョを飼育する際は、専用の水槽を作って単独で育てるようにしましょう。
②自然環境に近い水温を心がける
ライギョは比較的水温の変化に強いため、過剰に水温を気にする必要はありません。
とは言え、ライギョにとって快適な水温は25℃前後です。
適応能力が高いことも考慮し、20~30℃を目安にキープできていれば問題ないでしょう。
③定期的な水換えで水槽内を清潔に保つ
水槽内で菌が繁殖することを防ぐため、水換えは定期的におこないましょう。
1週間に1回、水槽の1/3程度の水を新しくすると清潔に保てます。
また、流木に汚れが付いた場合は、ブラシなどで落とすようにしましょう。
水合わせの方法
①ライギョが入った袋を1時間ほど水槽に浮かべておく
②袋の水を1/3程度捨て、その分だけ水槽の水を入れて30~40分放置する
③②の手順を3~4回繰り返し、水温と水質を合わせる
④ライギョを丁寧に水槽に移す
ライギョの生態を理解して釣りや飼育を楽しもう!
ライギョは、迫力のあるそのフォルムと泳ぎ姿が印象的な、魅力たっぷりの魚です。
釣り人を圧巻する引きの強さは、ぜひ一度体感していただきたいものです。
釣りはもちろん、ライギョは飼育すると日々違った姿を見せてくれるので、きっと毎日楽しめるでしょう。
自分で釣り上げたライギョを、愛情いっぱいに育ててみてはいかがでしょうか。
ライギョに関心のある方におすすめの記事はこちら!
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