東京湾のポピュラーな釣り物として、初心者~上級者まで楽しめるのがシロギス。各地からすでに好釣果の報が届いている。今回は東京湾の船キス釣りの基本を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:荒川屋)
船キス釣りの近況
内房木更津桜井の雄士丸では、希望により出船し木更津沖で狙う。
一日船では、東京湾浦安の吉野屋でいい人60尾ほど。相模湾茅ヶ崎の、ちがさき丸では30日、14~36尾。同・まごうの丸では26日、5~33尾。
立会川の大山丸では仕立で受け付けているので仲間や家族で貸し切りを満喫できる。
一日船より短いショート船の金沢八景・鴨下丸では26日、15~25cm3~20尾。
半日船では、川崎のつり幸で27日午前1~19尾。金沢八景の進丸は28日午前12~32尾、午後は10~25尾。荒川屋は30日午前7~20尾、午後10~27尾。一日船では22~50尾。
各宿で数が安定していて狙いめだ。
船キス釣りタックル
竿
専用も数多く、廉価版から高価格帯までさまざまだが、初めて購入するならエントリーモデルで十分。
使用するオモリの号数は10~20号前後のため、その範囲のオモリ負荷を持った長さ1.6~1.8m前後のものをセレクトしよう。調子は8対2~7対3程度で、穂先がしなやかかつ、感度のいいものほど、アタリが取りやすい。
リール
この釣りで仕掛けの投入や回収がスムーズに行えるのは、小型のスピニングリール。慣れてくれば仕掛けを前方にキャストして広範囲に探ることもできる。
使用するミチイトはPEライン0.6~1.5号。100mほど巻いてあれば問題ない。
仕掛け
天ビンまたは胴突き。天ビンはさまざまな種類があるものの、オススメは固定式のシンプルなもので、腕長10~15cm前後が絡みが少なく、扱いやすい。
仕掛けは、フロロカーボンライン0.8~1.5号を使用した全長0.6~1m程度。ハリには流線や競技キスの7~8号の2本バリ。
胴突きはミキイトがフロロカーボンライン2~3号で50~60cm程度。オモリの上部約10 cm前後からフロロカーボンライン0.8~1.2号程度で20~30cmの枝スを出し、ハリは同じく流線や競技キスの7~8号が一般的。
オモリは船宿から指定があれば、それを基準に10~20号を複数用意しよう。
船キスの釣り方
続いて釣り方を解説する。
エサ
エサは青イソメをできるだけ真っすぐ通し刺して1~3cm垂らす。状況によって長さを変えると釣果アップにつながることも。船長に確認してみるのもいい。
探り方
仕掛けをキャストして広範囲に探ると有利。投げる際は、危険防止のため必ずアンダースローで投入。着水直前にスプールのイトの放出を止めると、仕掛けが前方に放り出され、天ビンとの絡みを防げる。
オモリが着底したら、余分なイトフケを回収。0.5~1mの幅でオモリが海底をはうイメージで仕掛けをサビき、付けエサをアピールする。
キャストができなければ船下を狙う。潮や風で流された船の揺れで、トントンとオモリが海底をたたくようにセットしておけばそれが自然と誘いになる。
アタリ~取り込み
“ブルッ”というアタリがあったら、ひと呼吸おいて、スーッと竿先を聞き上げるように立ててアワせる。ハリ掛かりしたら一定速度でリーリング、船内に抜き上げるように取り込む。
食味について
釣りたてのシロギスで作る天ぷらやフライはまさに絶品。ホクホクした食感と身の甘味を感じられるのは釣り人の特権だ。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>
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