近年、人気が高まっている「キャスティング鮎」。ルアータックルでアユを狙えるとあって気になっていた釣りですが、初心者にとっては「どこを狙えばいい?」「ルアーはどう動かす?」と分からないことばかりです。そこで今回は、新潟県の能生川で開催されたキャスティング鮎教室に参加。パームスの飯田氏らから基本を教わり、初めての1尾を目指します。期待半分、不安半分で挑戦した初心者が、実際に釣って分かったこととは?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荒木清)


キャスティング鮎教室に参加
8時30分、マリンドリーム能生で受付を済ませます。川で釣りをするために必要な遊漁券(2200円)を購入し、参加費3000円(昼食代込み)を支払いました。
受付を行う(提供:TSURINEWSライター荒木清)ステッカーやマリンドリーム能生で使える500円券、アユの塩焼き券などのプレゼントもあり、初心者としてはこれから始まる教室への期待も高まります。
プレゼントも(提供:TSURINEWSライター荒木清)現地の能生川へ移動し、9時から教室がスタート。午前中に基本を学び、昼食後は自由に実釣できるスケジュールです。
そもそもキャスティング鮎とは?
キャスティング鮎は、ルアーを使ってアユを狙う釣りです。アユは川底の石に付いたコケを食べ、その周辺に縄張りを持ちます。そこへルアーを送り込み、縄張りへ入ってきた相手を追う習性を利用して掛けるというものです。
「キャスティング」といっても、必ずしも遠くへ投げる必要はありません。アユが付いている石の周辺へルアーを送り、ポイントで止めたり、ときには軽くシェイクしてアピールしたりします。
友釣りよりライトなタックル
オトリアユを使う友釣りでは10m近い長竿を使用することもありますが、キャスティング鮎では2m前後のロッドにリールとルアーを組み合わせます。今回使用したのは、6~7ft程度のロッドに1000~2000番クラスのリール、PE0.4~0.6号というライトなタックル。
専用ロッドだけでなく、アジングやメバリング用ロッドなどを使用できる場合もあり、普段ルアーフィッシングを楽しんでいる人には馴染みやすいスタイルです。友舟やタモ、替えバリ、ハサミ、オモリなども用意。
アユ用タモ(提供:TSURINEWSライター荒木清)川へ入るため、フェルトが張られたシューズなど足元の装備も重要になります。
フェルトシューズも大事(提供:TSURINEWSライター荒木清)プロの実演で狙い方を学ぶ
いよいよ教室がスタート。パームスの飯田氏が実際にルアーを操作しながら釣り方を実演します。参加者も真剣なまなざしで、その動きに注目。筆者も「アユはどんな場所にいるのか?」「ルアーをどう扱うのか?」「場所によってルアーを変えた方がいいのか?」など、分からないことを質問しました。
飯田氏は一つひとつ丁寧に答えてくれます。実際の川を前にして「どこを見るのか」「どうルアーを通すのか」を直接聞けるのは非常に勉強になります。
飯田氏の実釣で見えた石の重要性
その後、飯田氏が気にかけてくださり、一緒に川へ入ることになりました。筆者が注目したのは、飯田氏がどこへルアーを投げ、どうロッドを操作しているのかという点です。その動きを観察していると、「きたよ!」の声。
ロッドを見ると、それまでとは明らかに曲がり方が違います。川を見ると、ルアーの下には良型のアユがいました。飯田氏は左手にタモを持つと、流れるような動作でアユをキャッチ。一連の動きに無駄がなく、思わず見入ってしまいました。
アユを探すなら石を見る
ここで教わった重要なポイントが、川底の「石」を見ることです。石にはアユのエサとなるコケが付き、それを食べるためにアユが寄ってきます。良いコケが付いた石の周辺には、実際にアユの姿を確認できることもありました。
つまり、やみくもにルアーを投げるのではなく、まずは「アユがいそうな石を探す」ことがポイントになるわけです。筆者には、水深のある場所より浅場の方がアユの姿を確認しやすく、ルアーも操作しやすく感じました。初心者は無理に深い場所へ入らず、安全に立てる範囲から魚を探すのがよさそうです。
アユは「石」を釣る(提供:TSURINEWSライター荒木清)浅場で同行者にアユがヒット!
教わったことを意識しながら、いよいよ自分たちも実釣です。同行したZさんは下流側、筆者は上流側で釣っていると、突然、「ちょちょちょ! いる! きたきたきた!」と大声が(笑)。駆け寄ってみると、ルアーにはしっかりアユが掛かっています。
「どんな感じで釣れた?」と聞くと、なんと根掛かりだと思って外そうとしたら、アユが掛かっていたそうです(笑)。ヒットしたのは、流れが少し速い岸際。しかも水深30cmもないような浅場でした。先ほど教わった「石」と「浅場」を意識していたこともあり、初心者の筆者にも少しずつ狙う場所が見えてきます。
掛かるのにバレる……原因はハリ?
ところが、筆者には新たな問題が発生。アユが掛かっても、途中で外れてしまうことが何度かありました。
「なぜだろう?」
ここで思い出したのが、飯田氏からハリについて教えてもらった言葉です。
「アユルアーを流すところは石が多いため、ハリも石に擦れてナマることがある」
なるほど。魚を掛けていなくても、川底の石に擦れることでハリ先が丸くなってしまう可能性があります。それなら、せっかくアユがルアーを追ってきても、うまく掛からなかったり、掛かっても外れたりするかもしれません。
そこでハリを確認するとともに、三本イカリから3本チラシへ変更。筆者なりに、ハリをバランスよく沈めることを意識して再び狙ってみます。
ハリ交換直後に待望の1尾!
すると、ハリを交換してすぐのことでした。竿がグッと引き込まれ、「ブルブルブル!」明らかにルアーだけではない感触が伝わってきます。今度こそ逃したくありません。慎重に流れの緩い場所へアユを誘導し、一気に抜き上げます。ついにキャッチ成功!
嬉しさのあまり、思わず遠吠え(笑)。サイズは小さかったものの、きれいな魚体には追星も見えます。嬉しい……。
飯田氏の実演を見て、狙う場所を教わり、何度か失敗して、ハリを交換してようやく手にした1尾。なんとなくですが、キャスティング鮎という釣りの「感じ」がつかめたような気がしました。
美しいアユ(提供:TSURINEWSライター荒木清)実釣で気づいた4つの要素
一日釣ってみて、初心者の筆者なりにキャスティング鮎で重要だと感じたことがあります。それが、「石(コケ)→アユ→ハリ→ルアー」という順番です。
まず、アユのエサとなる良いコケが付く石を探す。そこにアユがいるかを確認し、魚がいる場所へルアーを送り込む。そして、せっかくアユが反応しても逃さないよう、ハリの状態にも気を配る。
最初は「どのルアーを使えば釣れるんだろう?」と考えがちですが、今回の経験では、それ以前に「アユがどこにいるのかを探すこと」が重要だと感じました。
もちろん、これはあくまで初挑戦した筆者が一日釣って感じたこと。ルアーにもさまざまな種類があるので、釣具店や経験者に相談しながら選ぶのがいいと思います。
キャスティングアユルアー(提供:TSURINEWSライター荒木清)初心者だからこそ教室が役立った
今回参加して最も強く感じたのは、初心者こそ教室で教わるメリットが大きいということです。プロから直接指導してもらえるだけでなく、周囲には経験者もいます。実際、この日上流で釣っていた参加者は、ほかの人へお裾分けしてもまだ複数のアユが残るほどの釣果。やはり経験者は違います(笑)。
一方の筆者は、狙う場所もルアーの扱い方も分からないところからスタート。それでも、実演を見て、質問して、自分で試し、失敗した理由を考えて修正することで、待望の1尾までたどり着けました。実際にやってみると、想像していたより明らかに難しい。でも、それもまた面白い。
ライトなタックルで楽しめる一方、やってみれば奥が深いキャスティング鮎。まだ挑戦したことがない人にこそ、一度体験してほしい釣りだと思います。暑い時期の川釣りになるため、飲み物を携帯するなど暑さへの備えもしっかり行い、安全第一で楽しみたいところです。
<荒木清/TSURINEWSライター>
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