関東に住む私にとって、沖縄はこれまで釣ったことのない魚の宝庫。そのため魚好きの私は、沖縄に行くとついつい観光そっちのけで魚にばかり興味が向いてしまいます。そこで今回は、観光の合間を縫ってライトゲームを楽しみ、短時間で五目を達成したお話をさせていただきます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)
宮古島でライトゲーム釣行
沖縄といえば、色鮮やかな熱帯魚が群れる“釣り人にとってのパラダイス”というイメージをお持ちの方も多いかと思います。しかし釣り方やポイント、時期、時合いなどを間違えてしまうと、非常に厳しい仕打ちを受けるのもまた事実です。
実際、私が前回宮古島を訪問したのは2年前の9月。インリーフ(内側のサンゴ礁)に立ち込んでライトゲームを行いましたが、3日間でエソ1匹という惨憺たる結果でした。
この貧果が自分の腕前によるものであることは言うまでもありませんが(笑)、猛暑による海水温の上昇で魚がバテていた、もしくは適水温の場所に移動してしまっていたのではないか……と分析しています。
そこで今回は、5月中旬という時期に合わせて観光と釣行を計画してみました。果たしてその結果は?そんなことを考えながら、飛行機が飛び立つ前から私の頭の中は期待と不安でいっぱいでした。
旅と釣りの計画
今回の旅行は3泊4日。沖縄の美味しい食べ物を堪能しつつ、海を中心に観光する予定です。
私は俗に言う“ガチの釣りキチ”ではないので、綿密な下調べなどはせず、釣りは2日目と3日目に観光の合間で釣れそうなロケーションがあれば行う、というかなりゆるめの計画です。
2日目は伊良部島・下地島のビーチを中心に、3日目は東平安名崎周辺のビーチを中心に、いずれもレンタカーで観光しながら釣り場を探すスタイルです。
タックルは6.6ftのMLクラスのパックロッドに、ダイワの2500番ハイギアスピニングリール。ラインはPE0.8号を巻いています。ライトゲームにしてはややヘビーなセットですが、沖縄では思わぬ大物が掛かる可能性もあるため、そこも視野に入れました。
ルアーはハードプラグ、メタルジグ、スプーン、ワームなどを用意し、サコッシュひとつに収まる量で持ち運びます。
初日はまさかの空振り
飛行機を降りてレンタカーを借り、1日目のホテルへ。5月とはいえ、やはり沖縄は暑い(聞いたところ31度!)。
ホテルの部屋で準備を整えた後、ひと泳ぎするためにプールへ。そして夕方にはビーチへ散策に出かけました。
ビーチでは泳いでいる人たちの奥に、ボートを係留する桟橋が設置されており、その周辺に2~3cmほどのベイトが無数に泳いでいるのを発見!
「これだけのベイトがいれば、必ずメッキなどの捕食タイムがあるはずだ」
そう思い、散策後にホテルの担当者へビーチでの釣りについて確認すると、「遊泳区域以外で迷惑にならなければ問題ない」とのこと。そこで翌朝の朝マヅメに狙いを定め、桟橋で釣りを行うことに決めました。
桟橋で釣り開始
翌朝5時半、起床した私は一人で道具を持ち、いそいそと桟橋へ。ところが昨日あれほどいたベイトの姿は見えず、プラグを投げても、スプーンを投げても、ワームですらまったく反応がありません。
完全に私の読み違いでした……。「もしかして今回も2年前と同じパターン?」そんな不安が、再び私の頭にのしかかってきたのでした。

魚の気配を察知
7時にホテルへ戻った私は、妻と一緒に朝食をとり、車で観光をスタート。この日も午前中から30度を超える真夏日でした。それでも、太陽の光に照らされた宮古島の海はどこよりも美しく、ただ眺めているだけで心が癒されます。
昼食をとり、午後の観光へ。下地島のビーチを巡っていると、岩が点在するポイントを発見しました。「この岩まわりには根魚がいるのでは?」そう思い、プラグやスプーンを投げてみましたが反応はなし。
そこで2gのジグヘッドにワームをセットしてキャスト。すると…コツコツッと小さなアタリが!合わせても掛からず、回収してみるとワームの先がかじられて短くなっていました。どうやら餌取りがいるようです。
それでも「やる気のある魚がいる」と分かるだけで、元気100倍。「さて、どうしようか」。
初魚種イソゴンベをキャッチ
宮古島のビーチには常に泳いでいる人がいます。釣りは禁止ではないようですが、だからといって観光客の方に迷惑をかけてまで釣るわけにはいきません。また、ジグヘッドを深く沈めすぎると、複雑な形状の沖縄の岩場に根掛かりしてしまう可能性もあります。

そこでキャスト後は、沈めすぎないよう細心の注意を払ってリトリーブ。すると……ようやく手元に魚の引きが伝わってきました!
上がってきたのはイソゴンベ。初めて釣った魚種です。

「やった!」魚好きとしては、大きさよりも“初めて出会う魚”がなにより嬉しい!写真や動画でしか見たことのなかった魚が、自分の手の中にある——至福の瞬間です。
暑さにやられて納竿
「さあ、さらに釣るぞ~!」と意気込んでキャストしていたその時、妻が「次に行こう」とひとこと…。どうやらこの暑さで体力をかなり奪われてしまったようです。
残念ではありますが、釣りは明日もできる。今日はこれで良しとしましょう。その後、いくつかの観光地を巡り、ホテルへ戻りました。
魚の居場所がわからず苦戦
ホテルに戻り、疲れを癒しつつ3日目の計画を妻と相談。連日の30度超えで景色だけの観光は体力的にもきついため、私が釣りをしている間、妻はシュノーケリングを楽しむことになりました。
そして迎えた3日目。この日は東平安名崎近辺のビーチを中心に行動します。

まず訪れたのは岩が点在するビーチ。妻はシュノーケリングで魚を探していましたが、「魚はいないよ……」と残念な報告。私も昨日と同様にプラグやスプーンをキャストしましたが、やはり反応なし。
妻の援護で魚の居場所判明
「どうしたら釣れるんだろう……」と戦略が崩れていく中、妻が少し離れた場所から「こっちにたくさん魚がいるよ!」と声をかけてくれました。水中の様子を教えてくれる相棒がいるのは、本当に心強い。
行ってみると、そこは砂浜から岩場へと切り替わるエリア。その周辺に多くの魚が群れていました。

そこでルアーをワームにチェンジしキャスト。フォールで早速ヒット!
上がってきたのはミツバモチノウオ。これも初魚種です。「見つけたぞ!」と内心ガッツポーズ。

続けて、ムラサメモンガラ(初魚種)、ミツボシキュウセンを立て続けにキャッチ。

特にムラサメモンガラは、あんなに群れているとは思ってもいませんでした。ワンキャスト・ワンヒット状態。最初は初魚種に喜んでいたのに、後半には「違う魚連れてきてよ……」と贅沢なセリフをつぶやいてしまいました(笑)

沖縄で爆釣を体験
2時間ほど爆釣を堪能した後、妻の希望で別のビーチへ移動。そこでは絶景の広がる砂地のビーチで、またも新魚種のオグロトラギスをキャッチ!

時間が経過し、妻の体力も考慮してそろそろ釣りを終了。これで今回の旅行で釣れたのは計5魚種(うち4魚種が初魚種)という大満足の結果となりました。
もちろん、まだまだ釣っていない魚はたくさんいますが、欲張りすぎないのも大切。それは次回の楽しみにとっておきましょう(笑)
沖縄の釣りは気軽でOK!
釣りにはさまざまな楽しみ方があると思います。多くの釣り人はより大きなサイズや釣果数にこだわるかもしれません(私も一応気にしますが…)。
でもそれ以上に、生き生きとした魚の姿を見たり、見たことのない魚に出会ったり——。
旅先でその土地の美味しい食べ物を味わったり、絶景に感動したり、そして一緒に旅をする相手の笑顔を見ること——そういったすべてが“充実した旅”の一部だと思うのです。
今回で言えば、記事にはならなかったものの、何度もダツの暴力的なバイトがあったり、30cm超えの大物チェイスがあったり…忘れられない思い出がたくさんできました。

日焼け対策は必須
最後に——これから沖縄に行かれる皆さんへ。くれぐれも紫外線にはご注意ください。

本当に強烈で、短時間でもこうなってしまいます。しばらくは腕をまくることができません……(悲)。
それでは、また次の旅でお会いしましょう。
<アングラー「K」/TSURINEWSライター>
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