遊漁によるクロマグロの採捕が2022年5月31日まで禁止決定!を分かりやすく解説
クロマグロに関する規制措置が、2021年6月1日に発令されました。
内容は、体重30kg未満のクロマグロ=メジ・ヨコワ・シビを釣り上げた場合に、海へ帰してあげてね!というもの。
アングラーの皆さんもこの規則に則って釣りを楽しんでいたと思うのですが、先日の8月21日に新たに新たに『30kg以上のクロマグロも採捕禁止』という規制措置が水産庁から発令されました。
「もうクロマグロ釣りはできなくなっちゃうの?」
「どうして規制の内容が変わったの?」
などなど、新しい規制措置に対して戸惑っている方も多いかと思います。
そこで今回は遊漁によるクロマグロの採捕禁止のいきさつや理由について詳しくお伝えします。
8月21日発令の規制の内容は?
全国で採捕禁止に。違反した場合は罰則も
まずは8月21日の規制がどのような内容か、詳しく見ていきましょう。
水産庁のHPを見ると、下のような記載があります。
遊漁によるクロマグロ採捕禁止措置を実施中
海域:我が国の全海域
期間:R3.8.21~R4.5.31
指導に従わない等の悪質な違反者に対しては、農林水産大臣が指示に従うよう命令(裏付け命令)をし、その命令に従わなかった場合、罰則(1年以下の懲役、50万円以下の罰金等)が適用されます。(漁業法第191条)
つまり、来年の2022年5月31日まで、釣りでクロマグロを捕ることができないということを意味します。
また、採捕禁止措置に違反した場合は厳しい罰則があることも記載されています。
6月1日にもクロマグロに関する発令があった
この時点では釣り自体は禁止されていなかった
クロマグロ釣りに対する規制は2021年6月1日にも発令されていました。
6月から実施されていた規制は下のとおりです。
※「太平洋広域漁業調整委員会指示第三十九号」の内容を一部抜粋しています。
日本海・九州西広域漁業調整委員会、瀬戸内海広域漁業調整委員会も同様の規制内容を発令していました。
くろまぐろ(小型魚)の採捕の制限
遊漁者は、瀬戸内海においてくろまぐろ(小型魚)を採捕してはならない。
くろまぐろ(小型魚)を意図せず採捕した場合には、直ちに海中に放流しなければならない。
※「くろまぐろ(小型魚) 」くろまぐろのうち、三十キログラム未満のものをいう。
※「くろまぐろ(大型魚) 」くろまぐろのうち、三十キログラム以上のものをいう。
この指示の有効期間は、 令和三年六月一日から令和四年五月三十一日までとする。
つまり、2021年の6月時点ではクロマグロ釣りを行うこと自体は禁止されていなかったということになります。
ちなみに、30kgの基準は水産庁のクロマグロの未成魚と成魚の区分をもとにしているものと思われます。
なぜ採捕禁止になったの?
クロマグロを遊漁で獲っていいのは20tまでという事実
ではなぜ今回の規制ではクロマグロ釣りが全面的に禁止されてしまったのでしょうか。
日本に与えられた、クロマグロを獲っていいと認められている量は9,000tです。
その中にさらに内訳がありまして、遊漁(=釣り)に割り当てられた上限が、20t。
この20tの上限に近づいてきたから、今回の採捕禁止に至ったようです。
クロマグロは大切な水産資源なので、乱獲していいものではありません。
定められた数字に近づいてきたなら、採捕禁止もやむを得ないでしょう。
今はクロマグロを温かく見守ろう!
迫力のファイトでアングラーを楽しませてきたクロマグロ。
今回の禁止期間は2022年の5月までとされていますが、その後釣りが認められるようになるか、この期間が延長になるかは今後の状況次第で変わります。
今は「クロマグロ釣りをしたい!」という気持ちをぐっと抑え、資源の保護に協力しましょう。
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