Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ

肩こりや腰痛があると楽しいはずの釣りも存分に楽しめません。今回は釣り人のための簡単ストレッチと体幹トレーニングを紹介します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤惣一郎)

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ

疲れやこりはその日に解消

釣りや前後の運転で、筋肉には疲労が溜まり、硬くなります。それを翌日に持ち越すと、肩こり・腰痛が定着しやすくなります。疲れや身体のこりは、その日のうちにリセットしたいもの。ぜひ、やっておきたいのは、釣り後のストレッチです。

また肩こりと腰痛は、実は体幹のトラブルです。週に2、3回程度、体幹トレーニングを行うことで肩こり、腰痛が生じ難い身体を造ることができるのです。

釣り後の動的ストレッチ

動的肩こり・腰痛を軽くする第一歩は、筋肉を大きくしなやかに動かし、血流をよくすること。釣りの間は姿勢が固まりやすく、利き腕や一部の特定な筋肉だけを使いがちです。このことが筋肉の動きと血流を悪くして、放置しておくと肩こりや腰痛を引き起こしたり、悪化させたりします。

そこで試したいのは、動的ストレッチ。肩と腰の筋肉&関節をリズミカルに動かして連携をスムーズにし、血流を促すのが狙いです(各10~20回×1~2セット)。

動的ストレッチ1

両腕を組んで伸ばしながら、ゆっくり深く呼吸を行いつつ、腰と上体をできるだけ大きな円を描くように回す。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ上体で円を描く(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

動的ストレッチ2

ロッドなど棒状のものを腰に当て、回旋させる。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ腰を回転させる(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

動的ストレッチ3

腕を伸ばし、円を描きながら、背中の肩甲骨を動かす気持ちで回す。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ背中の肩甲骨を意識しよう(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

釣り後の静的ストレッチ

筋肉を静かに伸ばすのが静的ストレッチです。肩こりは肩や腰の局所的な問題ではなく、そこに付着する幾つかの筋肉のこりが原因になっていることが多いのです。肩こりには背中の僧帽筋と菱形筋、腰痛には股関節の腸腰筋と太腿後ろ側のハムストリングスの静的ストレッチが有効です。

筋肉は温めた方が伸びやすいので、釣り後の静的ストレッチのゴールデンタイムは、入浴直後です。静的ストレッチは15~30秒伸ばし続けることが求められますが、凝りや痛みがある場合は難しいので。伸ばす時間を5~10秒と短くするかわりに、4~5セット続けて、筋肉を徐々にほぐしましょう (各5~10秒×4~5セット)。

静的ストレッチ1

菱形筋(肩甲骨筋)ストレッチ=自分を抱きしめるように反対の肩の後ろに両手を回す。両手で肩を前に引いて軽く前屈しながら、背中を丸めて、両側肩甲骨を大きく離す。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ菱形筋ストレッチ(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

僧帽筋ストレッチ=右手を頭頂部に置き、左腕を背中に回し、左手は右の脇腹に伸ばす。左肩を下げたまま。右手で首を右に倒し、左の首筋から肩までをストレッチ。左右交互に。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ僧帽筋ストレッチ(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

静的ストレッチ2

腸骨筋(股関節)ストレッチ=上体を垂直に保ったまま骨盤を前に押し出し股関節を伸ばす。左右交互に。上体を前に倒したり、骨盤が前に押し出されないと効果は出ない。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ腸腰筋ストレッチ。右は誤(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

ハムストリングストレッチ=仰向けになり、片脚をできるだけ高く挙げて伸ばす。膝も伸ばして大腿の後ろ側をストレッチ。左右交互に。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチハムストリングストレッチ(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

体幹トレーニング

肩こり体質でも、あるいは腰痛持ちでも、共通して鍛えたいエリアがあります。それは体幹。体幹は、手足と首から上を除いた部分です。肩こりも腰痛も、改めて考えると体幹のトラブルなのです。

体幹で鍛えたいのは、体表のアウターマッスル(表層筋)ではなく、骨格に近い深部にあるインナーマッスル(深層筋)。具体的には、呼吸に関わる横隔膜、腹筋群の奥を走る腹横筋、背骨同士をつなぐ多裂筋、骨盤の底を支える骨盤底筋群。

体幹のインナーが働くと胸郭の動きがよくなり、肩甲骨と肩関節が滑らかに協調。腕を肩甲骨からしなやかに使えるようになり、肩こり軽減につながります。同様に体幹のインナーが作用すると腹圧が強まり、腰椎のカーブと骨盤の傾きがニュートラルに。股関節から脚が動かしやすくなり、腰痛が軽くなります。

肩こり・腰痛を軽くする筋力は、肩と腰を正しく機能させる持久的な筋力です。体幹トレは回数ではなく時間を目安に、呼吸しながら20~30秒間保つのがコツです(20~30秒キープ×2~3セット)。週に2、3回を目安に行いましょう!

体幹トレーニング1

サイドブリッジ=床で横向きになり、下の肘を肩の真下について前腕を床で伸ばす。上の腕は体側につける。両脚を揃えてまっすぐ伸ばす。骨盤を床から引き上げ、頭から踵まで一直線にキープして肘から先と足の外側でブリッジ。元に戻る。左右をかえて同様に行う。頭は背骨の延長線上に。骨盤をしっかり引き上げ、頭から踵までまっすぐに。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチサイドブリッジ(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

ドローイン=仰向けで両膝を腰幅に開いて曲げて立てる。両手をお腹に置く。口からゆっくり深く息を吐き出し、お腹を凹ませてお尻の穴をキュッと締めてキープ。お尻の穴を緩めてお腹を膨らませながら、鼻からゆっくり息を吸う。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチドローイン(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

T字バランス=両足を揃えてまっすぐ立ち、T字を作るように両腕を床と平行に横へ伸ばし、手のひらを床に向ける。太腿が床と平行になるまで片膝を高く上げて、膝と股関節を90度曲げてキープ。元に戻る。左右をかえて同様に行う。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチT字バランス(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

プランク=床でうつ伏せになり、両肘を肩の真下について前腕を床で伸ばす。両脚を揃えてまっすぐ伸ばす。骨盤を床から上げ、頭を背骨の延長線上に置く。頭から踵まで一直線にキープして肘から先と爪先でブリッジ。元に戻る。腰が落ちたり、上がりすぎたりしないこと。頭から踵までまっすぐに。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチプランク。下は誤った例(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

体幹トレーニング2

スクワット=両足を肩幅に開いて立ち、爪先を外側に向ける。両手を頭の後ろに添え、背すじを伸ばして胸を張る。胸を張ったまま、お尻を後ろに引いてしゃがむ。爪先と同じ方向に膝を向け、爪先より出ないところでキープ。元に戻る。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチスクワット。一番右は悪い例(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

バックブリッジ=床で仰向けになり、両膝を腰幅に開いて曲げて立てる。バンザイをするように両腕を床でまっすぐ伸ばす。床から骨盤を上げて、肩、胸、お腹、お尻、太腿、膝が一直線になるようにブリッジする。腰を反らせすぎないように。元に戻る。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチバックブリッジ(提供:WEBライター・近藤惣一郎)

<近藤惣一郎/TSURINEWS・WEBライター>

The post Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:釣り人向け簡単ストレッチ first appeared on TSURINEWS.



from TSURINEWS https://ift.tt/2MD2uXC
via IFTTT

コメント

PR