【史上2番目の長さ】2017年から続く「黒潮大蛇行」はいつまで?

【史上2番目の長さ】2017年から続く「黒潮大蛇行」はいつまで?

2017年の8月に始まった「黒潮大蛇行」は、2020年10月現在もなお続いています。

「黒潮大蛇行」とは何なのか、説明していきましょう!

気象庁の発表によると、黒潮は今月20日頃より、通常のルートよりも南側を、日本の沿岸から大きく離れた状態で流れているそうです。

具体的に言うと、黒潮は通常、静岡県から約100km離れたところを流れていますが、現在は約300kmまで大きく南下したのち、「ひ」の字を描くように伊豆諸島付近を北上しています。

この状態が1ヶ月程度続くと、正式に大蛇行と認められるそうです。

この影響は、すでに太平洋沿岸の各地で見られており、紀伊半島の東岸では、潮位が通常より10cmから20cm高くなっていることが観測されています。

この蛇行は、10月上旬にかけて続くと予想されており、2004年7月から2005年8月に起きた大蛇行以来の規模となる恐れがあります。

ちなみに、「黒潮大蛇行」は、1965年以降で5回確認されており、なんと最長で4年8ヶ月も続いたそうです。

現在続いている黒潮大蛇行は、2017年の8月に始まったので、現在で3年2ヶ月続いており、これは史上2番めに長いとされています。

「黒潮大蛇行」とは

黒潮は、世界でもっとも強い海流のひとつで、日本の太平洋沿岸を南から北へと流れています。

それは、九州の南方から出発し、紀伊半島沖を通り、房総半島周辺まで日本の沿岸を北上し、そこから先は流れを東に変化させ、太平洋でうっすらとなくなっていきます。

流れの速度は最速で秒速2m以上、幅は約100km、深さは約1000kmです。

黒潮は、その流れの道筋によって海面の水温が大きく変わります。

ほぼ同じ水温のところを流れるので、温かい水と冷たい水を二分するのです。

そのため、流れに対して南側の水温が高く、北側の水温が低くなります。

そして、この黒潮には、日本の沿岸付近をほぼ直線状に流れる「直進流路」と、紀伊半島のあたりで一度沖に離れ、関東周辺に戻ってくる「蛇行流路」があります。

黒潮がこの「蛇行流路」を1ヶ月程度流れると、大蛇行と認められるのです。

漁業への影響が懸念されます!!

「黒潮大蛇行」が起きた場合、東海や関東地方では、通常より潮位が上昇し、台風や低気圧が近づいた際などに、高潮が発生しやすくなります。

また、沿岸の海水温が上昇し、回遊魚の漁場の位置が変化したり、特定の魚種が不漁になるなど、漁業に大きな影響が出る可能性があります。

過去の事例としては、シラス漁業で盛んな静岡県で、シラスの漁獲量が通年の約3分の1まで落ち込みました。

現時点でも、同県用宗(もちむね)漁港や舞阪漁港で、深刻なシラスの不漁が報告されています。

このように、「黒潮大蛇行」の影響は、漁業に大きな影響を与えるだけではなく、釣り船などの船舶の航行にも影響が出ます。

釣り人のみなさん、ぜひその動向に注目して下さいね!

海上保安庁「海洋速報&海流推測図」はこちらです。



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