和歌山県の串本大島の船釣りでは、イワシミンチをまきエサにし、さしエサにイワシを使用したテンビン釣りで青物がシーズンに突入。10月21日の釣行をレポートします。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)
串本大島南側の湾内でテンビン釣り
早朝5時、この日お世話になったフィッシング隼の出船する大島漁港に到着すると、スタッフの竹本さんと由美さんがフォークリフトを使って無料の氷とエサのイワシミンチを船に積み込んでいる最中だった。
乗客の澤田さんと市川さんはすでにクーラーに氷を入れて準備万端。すぐにもう一人の乗客の近藤さんと船長の吉田さんも到着し、カセの釣り客を送りに出た竹本さんが合流すると、すぐに出船となった。
大島港を出た船は左にかじを取り、猪喰鼻と苗我島の間を通って通夜島の見えるポイントにアンカーを打った。航程10分ほどの距離で、北東の風が強いとの予報だったが、湾内のため波もなく穏やかだ。
いざテンビン釣りを開始。
1投目からツバスが登フィッシング隼場
「水深42mくらい。35mまでエサを振り出しながら誘い上げてください」という船長の合図で釣りスタート。皆さん一斉にサニーカゴのジャンボサイズにイワシのミンチを詰め、1本バリにはイワシを付けて投入。すると、すぐに右舷ミヨシに釣り座を構えた澤田さんにヒット!豪快にゴボウ抜きされたのは、ツバスからハマチといったサイズであった。
ここからは船中常に誰かのサオが曲がるラッシュに突入。ただ、やはりハマチまでの小型が多いようだ。1週間ほど前に連絡した際、「右も左も上も下も、ツバスばっかり」とこぼしていた船長の言葉が頭をよぎる。
メジロサイズも顔出し
嫌な予感がしたが、それを払拭する声が左舷の胴で上がった。「おお、これはよう引く!」声の主は近藤さんで、サオを大きく曲げてやり取りの最中。しばしのやり取りの後、タモに収まったのはメジロであった。
ハマチサイズを連発していた右舷胴の市川さんもメジロを仕留め、満面の笑みを見せてくれた。ツバスクラスもまだ多いが、コンスタントにメジロサイズもヒットし、まさに青物祭りの様相である。
クーラー満タン早上がり
こんな状況になると、釣るより魚の処理に時間をとられてしまうことが多いのだが、慌てる必要は一切ない。タモ入れからハリ外し、しめて放血し、クーラーに入れるまでの作業は、すべて船長とスタッフがやってくれるのだ。釣り人はひたすら青物の強い引きを楽しめばいいというのはうれしい。
青物の入れ食いを楽しんでいたら、予報通り雨がポツポツ。ほどなく少し離れたカセが見えないくらいの大雨となったため、ここで納竿となった。実質2時間の釣りであったが、皆さんクーラーは満タンで笑顔の納竿である。
まきエサで寄せられるかがキモ
船長によると、この釣りは船を掛け、通夜島沖に設置されたマグロの養殖イケスについている青物を、まきエサで船の下に寄せて釣る釣り。そのため巨大なサニーカゴジャンボを使ってまきエサをどかどかまいて、青物を寄せるがの大前提となる。
この日の乗客は3人だったが、スタッフ二人もサオ出ししており、まきエサで青物祭りの土台作りに貢献してくれた。この効果は絶大で、周りのカセではたまにサオが曲がる程度だったが、そんななかでの入れ食いで、クーラー満タン早上がりだったのだ。
なお、通常12時までの釣りで、時合いは大体9時ごろまで。時合いが終わるとパタッと食わなくなるので、釣れている時に手返しよく釣るのが釣果を伸ばすコツだそうだ。そのため、魚の取り込み以降はスタッフに任せて、釣りに集中してほしいとのこと。
ちなみに、時合い落ちした後も釣果をのばすコツは、エサに変化を付けてみるのが効果的だとか。イワシエサの頭をとってみたり、ハリを尻尾の方に刺してみたり、イカやサンマの切り身を持ち込む常連もいるそうだ。
船の青物はシーズン佳境
釣期は、例年9月の頭から年内いっぱいで、群れが抜けなければ1月、2月まで楽しめるとのこと。シーズン序盤にブリクラスがよく出て、中盤にツバスが多くなるが、終盤はまた型がよくなるそうだ。この日は中盤から終盤の葉境期といったタイミングで、メジロクラス交じりの数釣りが楽しめた。
<中西/TSURINEWS関西編集部>
フィッシング隼
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