野池について
バス釣りでもっとも身近なフィールドのひとつ、野池。広大なフィールドをバスボートで釣っていくスタイルを“ベースボール”とすると、野池のオカッパリは“野球”といえるでしょう。日本のバス釣り文化ともいえる、野池に注目します。野池とは
野池とは主に農業用水を確保するために作られた池を指します。野池の数は全国で19万を超え、その6割が雨の少ない瀬戸内地域に集中。バスアングラーにはおなじみの、東播・淡路島野池群を抱える兵庫県は、4万3千以上の野池を有します。進む『釣禁』
残念ながら多くの野池で、『釣り禁止』が急速に進行中。違法駐車・ゴミ・騒音といった、マナー問題が主な原因です。野池で釣りを楽しむ際には、周囲への配慮を怠らないようにしましょう。野池のタイプ<皿池>
平地を掘り下げて周囲を護岸したタイプで、平野部に多く見られます。水深が浅く地形変化が少ないことが特徴で、多くの場所が濁った水質。規模が大きい池が多く、ポイントも絞りにくいので、岸沿いをアピールが強いルアーで早めに流すのが効果的です。減水するとバスの密度が上がるので、この時がねらい目といえるでしょう。
野池のタイプ<谷池>
谷の下流に堰堤を作って川をせき止めた池で、山間部で多く見られます。透明度の高い池も多く、地形変化が豊かで水深が深いことが特徴。オーバーハングやブッシュなどバスが好む障害物が多い半面、満水の時は足場が限られることも。朝夕や風が吹いたタイミングで、岸沿いに回遊することが多く、時合を合わせることが大切です。
野池のタイプ<野ダム>
谷池の中でも透明度が高く、ダムのような池を『野ダム』と呼びます。水質がよくベイトとなる小魚が多く生息し、池よりもリザーバーに近い性質。気難しいバスが多い半面、コンディションがよく超大型が潜んでおり、“野池60オーバー”にもっとも近いフィールドでしょう。攻略するためには、何度も通い時合を見極めることが大切です。
釣れる野池の見つけ方
釣禁や場荒れの問題で、場所が公表されることは少なく、自ら野池を開拓することが求められます。ブラックバスが生息していないところもあり、まずは野池探しが第一歩。野池を探す上でのヒントをまとめてみました。メジャー池
各地方には『メジャー池』と呼ばれる、有名なポイントがあります。ネットで検索すると簡単に見つけられますが、釣り人が多くプレッシャーが高いことが難点。しかしバスは確実に生息しており、まずはメジャー池から挑戦しましょう。“バスがいる”ことは、なによりも重要です。
メジャースポットの近く
メジャースポットの近くや、水路でつながる野池は高確率でバスがいます。野池はどこかに水源があるので、水路伝いに池を探すのは王道の手段。しかしくれぐれも釣ったバスを、他の池に放流するのはやめましょう。生体の持ち運びは法律で厳しく禁じられています。
釣り人がいる・釣り人の痕跡がある
釣り人がいることに加え、残念ながら引っかかったルアーや、釣具のゴミもバスがいる証拠。新しいポイントが見つかったことに感謝し、可能であればゴミを拾いましょう。小さな努力が釣り場の維持につながるはずです。水の色
水の色や雰囲気は要チェックで、汚水が流れ込むなど、明らかに水質が悪い池はパスします。透明感のある褐色が理想的で、褐色の正体は落ち葉から染み出たタンニンという物質。タンニンが出るには長い時間を要するため、長期間水が抜かれていないことを証明しています。水抜きによってバスが全滅することがあるので、この点は要チェックでしょう。
天国か?地獄か?『秘境池』
藪を漕ぎ、たどり着いた山奥にある池が『秘境池・パラダイス池』と呼ばれます。秘境池の特徴は“爆釣かゼロか”で、手間や安全を考えると不効率かもしれません。オタマジャクシやカエルがのんびりと泳ぐ池は期待が薄く、そこはカエルパラダイスです。エサ釣り
野池の開拓にはエサ釣りも有効な方法。周知のとおり、生エサへの反応はルアーのそれを大きく上回ります。“バスがいるかどうか”を知るためには、このうえないメソッド。ミミズのウキ釣りか、ブルーギルの泳がせ釣りがおすすめです。バスアングラーは敬遠しがちですが、エサ釣りから学ぶことは多いと覚えておきましょう。
地元の人との会話
地元の方から得られる情報はとても有益です。『釣り人が来る・最近水を抜いた』といった情報は貴重。もちろんマナーの面でも、挨拶をすることは大切です。野池の釣り方
野池を攻略するにあたり大切なのは、“バスはどこにでもいる”と考えること。たしかにバスはシーズンや状況によって、居場所を変化させます。しかし小さな野池では、特定のスポットだけではなく、全域にわたってバスがいます。角・カバー
変化が少ない野池では、角とカバーは1級のスポット。しかし目に見える変化なので、すべてのアングラーがルアーを投げるポイントです。プレッシャーが高いので、反応がなければすぐにパスしましょう。流れ込み・流れ出し
こちらも同じく1級スポットで、とくに夏場は外せません。水が動きにくい野池は慢性的な酸欠状態にあり、流れ込みは貴重な酸素の供給減。プレッシャーは高いですが、バスが次々に回遊するため、時間差で入りなおすのも有効です。足元・岸沿い
足元・岸沿いは有望なポイント。いきなり水辺に立つのではなく、足元にルアーを1キャストしておきましょう。カメやカエルが水中に飛び込むと、バスが散ってしまうので注意が必要です。目に見えない障害物
野池の“もっとも爆発力のあるパターン”の1つでしょう。水中の見えない障害物はプレッシャーも低く、簡単にバイトへ持ち込めます。減水時に確認して写真を撮っておくと便利。ラバージグを広範囲へキャストし、底を調べると把握できます。ハードボトム
バスは泥底を嫌い、エサが豊富なハードボトムを伝うように回遊します。バイブレーションやラバージグで底質を確かめ、ライトリグで丁寧にトレース。ハードボトムは時間をかけてじっくりと攻めましょう。ド真ん中
野池では、いっけん何もないド真ん中にもバスがいます。ただし捕食モードに入っていない個体が多く、トップウォーターやアピールが強いルアーで刺激することが重要。太陽光によってバスの視界が悪くなる、水面・水面直下を攻めるのがおすすめです。針傷のない美しい個体がバイトしてくるでしょう。晴天無風時にも威力を発揮します。
編集部おすすめ野池ルアー
“野池天国”こと淡路島野池でバスを追いかけた、編集部がおすすめするルアー5選をお送りします。野池ではルアーよりも場所選びや釣り方が重要ですが、「困ったらコレを投げる! 」というルアーを集めました。イマカツ モグラチャター モンスター
モグラチャターは直線運動の中に、不規則な千鳥が入ります。トレーラーには同社のジャバシャッド5.5インチがベストマッチ。障害物には弱いですが、オープンウォーターでは無類の強さを発揮します。野池ド真ん中釣法に最適で、とくに“水面直下の早巻き”がおすすめです。
イマカツ ジャバロン135
集魚力・食わせ力が抜群に高い、スイムベイトタイプのワーム。ライトテキサスでカバーのスイミング、ボトムでのステイがとくに有効。巻く・落とす・止める、すべてのアクションが1級で、ジャバロンだけで野池を回ることも可能です。ガンクラフト ジョインテッドクロー178F
鉛シールを貼ったサスペンドチューンがおすすめです。使うタイミングは風が吹いている状況で、ラインを風に任せてドリフト。ラインを絶対に張らないことが大切で、ラインスラックを出しやすい、向かい風はチャンスです。バイトがあれば即アワセで対応しましょう。
ゲットネット ジャスターホッグ 4.3インチ
パドルの中に空気が入るため、ボトムで立ち続けます。アピールが強いので、ハードボトムでのロングステイが威力を発揮。長ければ3分ほどステイさせ、動かしすぎないことがポイントです。バスに“自分で見つけた”と思わせるようにしましょう。
エバーグリーン リアクションフットボール
ブラシガードが付いているので、一般的なフットボールジグよりは根ガカリが少ないことがメリット。感度が高いので、ボトムにある障害物や地形を調べるのに便利です。ラバーを間引き小さめのトレーラーをセットすることで、フォールスピードが速くなり、リアクションバイトを誘発。ジグロッドがあれば1/2オンス、バーサタイルロッドだと3/8オンスがおすすめです。
野池は楽しい!
野池の魅力は、手軽さと奥深さです。自分で見つけた野池で、思い描いたように釣れた1匹のバスは格別。ロクマルの実績がある野池も多く、70センチ級が潜んでいるかもしれません。ルール・マナーに気を付け、気持ちのいい釣行にしましょう。from TSURI HACK[釣りハック] https://ift.tt/2LJNMZy
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