一月になって全国的にぐっと気温が下がった。こうも一気に下がると魚の活性も下向いてしまい、なかなか釣るのが難しくなってくる。それでも釣り場に通い続ける根性の釣り人も多いことだろうが、今回は厳冬期、あえて釣りにいかないことのメリットを考えてみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
「無理に釣るな」の厳冬期
1月~3月くらいまで釣り場はとにかく寒い。気温と風で体感温度は都市部でもマイナス近くなることがある。まして夜となると凍える。アタリがあれば頑張れるが、何も反応が返ってこないときには、「俺は何をしているんだろう」と思うこと、筆者はしきりである。
ということで「無理に釣るな」の心得について語りたい。個人的に、2020年の冬くらいからそう考えている。筆者はライトゲームがメインのアングラーだが、メバルという低水温期のターゲットがいる冬も、寒さが底に達したときには、無理に釣り場に立たないことにしている。ちなみにこの記事を書いている今日、大阪湾の海水温9.7℃。ぎりぎりである。
釣行のコストと時間
「無理に釣るな」の心得を持つことで、釣行コストが浮かせられるメリットが大きい。
筆者の場合、釣行一回につき、消耗品と交通費を含めて800円のコストがかかる。私は1ヶ月に12回から最大20回程度まで釣りをするので、1万円前後のお金がかかっているわけだ。それを、今は隔週に一回くらいとしている。月に2、3回だ。
おそらく2月は2回しか釣りにいかない。釣行コスト単価800円×2回で1600円。無理して凍えながら12回通って800円×12回で9600円かけてしまうことと比べると、なんと1ヶ月8000円ものお金が浮く。
これを2月、3月、4月半ばまでと続けると、およそ2万円の貯金ができることになる。そして、凍えて釣りをしても釣れてくれるのはカサゴくらいで、「あーあ」と思いながら憂鬱な帰途につくまでの、約5時間の時間も節約できる。まあ、釣りとはそういうものだが。
この時期に貯めを作る
節約。お金の話ばかりするのも何だが、筆者の場合このように節約で2万円のお金をセーブして、一番いい時期のための遠征費用を作ることができる。淡路島まで一回往復で1万円くらいだろうか?垂水と泉南に1回ずつ行く費用にもなる。あるいは、この釣れ渋りの時期に、ちょっとボートに乗せてもらってメバルを狙うのもいいかもしれない。
また真冬の釣りの帰途、運転していると、「どうせそんなに釣果がふるわなかったなら、最初から場所探しでもしておけばよかったな」と思う。これは実際、本当にそうなのだ。たとえば筆者の場合4月から春アジが始まり、6月くらいからライトブリームゲームをスタートするのだが、いつもワンポイントかツーポイントに留まっている。どうせならば、このひどく寒い時期に少し早めに釣りを切り上げて、場所のサーチに時間を使えばよい。
沖のアングラーになるのも一興?
ショアのアングラーは、厳冬期に無理に魚を狙う必要もないだろう。それでも釣り場に立ちたい心意気は素晴らしいが、私の考えでは、釣れないと釣りが嫌になり、一番大事な時期が来る前に心が挫けてしまう。だから、身も心も凍える極寒の夜の海にはあえて臨まない方がいい。
どうしても釣果がついてくる釣りがしたいならば、釣り船に乗ってしまおう。釣り船は釣らせるのが船頭の仕事だ。ほとんど確実に釣らせてくれる。
またショアのエサ釣りの世界は、極寒期も捨てたものではない。穴釣りやキワのブラクリ落としでカサゴ、その他根魚。この時期の根魚は身が締まって美味しいものだ。サーフが近くにあるならば、エギングロッドなどのロングロッドを使い、マムシをつけて遠投してカレイを狙うのもいいだろう。そういえば、久しくカレイなんて釣っていないな。私もこの冬は少しエサ釣りをしてみたい。
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<井上海生/TSURINEWSライター>
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