焼き魚は時間が経つと、冷めて身がパサパサになりあまり美味しくなくなってしまいます。そんな時に実践して頂きたい温めなおしのポイントと、ちょっとしたアレンジ方法をご紹介します。
(アイキャッチ画像出展:PhotoAC)
冷めた焼き魚は美味しくない・・
鯛の塩焼きは、お正月や結婚式、成人式やお食い初めなど、お祝いの席に登場することの多いサカナ料理のひとつ。しかし、現実は、残してしまうこともしばしばあるかと思います。
どれだけ焼きたては美味しくても、時間がたつにつれて身がパサパサになってしまい、温めなおしても、なんとなく生臭かったり、べちゃついていたりで元の味には戻りません。
この原因は身の中の水分が時間の経過と共に抜けて行ってしまうから起こる現象です。せっかくの美味しいはずの鯛の塩焼きが、美味しくなくなってしまうのは非常にもったいないですし、捨ててしまうのも縁起が悪いですよね。
こんな状態になってしまった焼き魚を復活させるにはどうしたらよいのでしょうか?
焼き魚復活術
心配ご無用!パサパサの身を復活させる手段はいくつか存在します!ここからは、家庭によくある調理器具ごとに焼き魚を復活させる方法を見ていきましょう。
電子レンジを使う場合

普段、冷めたおかずを電子レンジで温めるときは、ラップをかけてから加熱すると思いますが、焼き魚にラップは言語道断!
ラップをかけることで水分がこもってしまい、魚の表面がパリッと仕上がらないだけでなく、匂いがこもって生臭い原因になります。
そのためラップをかけず、に表面の水分を飛ばすように温めましょう!最近ではスチーム機能が備わった電子レンジもあるので、上手にこの機能を使うことでさらにふっくら温めることが可能です。
しかし、蒸気を使うので、加熱しすぎると反対に水っぽくなってしまうため、要注意です。
魚焼きグリルを使う場合

一番簡単で失敗しにくいのは、魚焼きグリルを使用する方法です。
グリルを使うことで表面をカリッと仕上げ、こんがりとした焼き色をよみがえらせると共に、香ばしく仕上げることが出来ます。
しかし、火力の強い魚焼きグリルで中までしっかり温めようとすると、火力が強すぎるがために表面が焦げてしまう可能性もあります。そこで事前に電子レンジで軽く温めてから、グリルに入れることで調理時間を短縮することが出来ます。
その方が中心までしっかり温まり、表面が適度にパリッと焼きあがるため、焼きたてと変わらない仕上がりになります。
オーブントースターを使う場合

グリルと同じ原理でカリッと仕上げるのなら、オーブントースターも優秀です。
しかし、グリルと違い熱源と魚の距離が近いため、表面だけが急激に加熱され、焦げやすくもあります。
焦げ付きが気になる場合やあまり慣れないうちは、アルミホイルで包んでから中火くらいで焼き、一度取り出してから、仕上げの1分くらいを直接加熱するとグリルと同様にきれいに焼くことが出来るでしょう。
フライパンを使う場合

焼き魚なのにフライパン?と思う方もいるかもしれませんが、クッキングシートを使うことで、焦げたり、焼きつくことなく温めることが出来ます。
普段あまり使わないグリルやトースターを使うよりも、慣れ親しんだフライパンの方が使い勝手がいい人も多いかもしれません。しかし、他の調理器具に比べて仕上がりのパリッと感はあまり出ないという難点もあるの要注意。
焼く前に日本酒をふりかけよう
冷めてしまった魚を温めなおす際、どうしても気になるのが、独特の生臭さです。身からにじみ出た脂が空気に触れることで、独特の生臭さの原因になります。
そんなとき、小さじ一杯程度の日本酒を調理の前にふりかけると、臭いを消し、身をふっくらさせることが出来ます。
温めなおす時は、このひと手間を怠らないようにしましょう。

アレンジレシピに変身!
たとえば、焼き魚を温めなおす時に、ただ温めるだけでなく、日本酒を加えるのと同じように、ひと手間を加えることで別の料理に変えてしまうこともできます。
例えば、アルミホイルに包み、日本酒ではなく白ワインを入れ、バターと醤油を入れることで即席のホイル焼きを作ることが出来ます。
他にもトマト缶と共に煮込んだり、照り焼き風にしてみたり、意外とアレンジ料理を作れそうではないですか?
そこで余った鯛の塩焼きのおすすめアレンジレシピ3選を紹介します。
鯛飯(炊き込みご飯)
作り方は簡単、余った鯛の塩焼きをそのまま乗せてスイッチを入れるだけ!これで美味しい鯛飯の出来上がりです
【材料】
・余った他の塩焼き
・お米 3号
・針生姜 適量
(※臭みが気になる場合)
・三つ葉 適量
・ネギ 適量
【出し汁】
・だし汁 540ml
・塩 小さじ1/2
・酒 大さじ2
・薄口しょうゆ 大さじ1と1/2
・みりん 大さじ1/2
(お好みで)
炊き上がれば、鯛を取り出して、骨を取り除き身をほぐして、ごはんと混ぜ合わせます。三つ葉やネギをお好みで振りかければ、出来上がり!
※手間ですが、土鍋でタクトおこげも出来てさらに美味しく召し上がれます。
鯛そぼろ
お食い初めやお正月用の鯛の塩焼きなど、余った半身があればアレンジ可能!
【材料】
・余った鯛の塩焼き
・薄口しょうゆ 大さじ2
・酒 大さじ2
・みりん 大さじ1
・砂糖 大さじ1
ほぐした鯛の身と調味料を入れ、弱火にかけてほぐします。水分が飛んでポロポロになるまで炒り煮すれば、完成。
炒り卵や海苔とご飯に乗せて鯛そぼろ丼やおにぎりの具などにもできます。
鯛のアクアパッツァ
最後は、洋風のおしゃれアレンジ料理も紹介!
【材料】
・余った鯛の塩焼き
・ミニトマト 3~6個
・アサリ 適量
(シーフードミックス等でも可)
・パセリ 適量
【材料A】
・トマト 1/2
・アンチョビ 2枚
(お好みで)
・オリーブオイル 大さじ4
・ブラックオリーブ 適量
・ニンニク 1片
・赤唐辛子 1本
【調味料】
・白ワイン 1カップ
(料理酒でも可能)
・こしょう 少々
・塩 小さじ1
・砂糖 小さじ1
トマトを食べやすい大きさに角切りに、ミニトマトは半分にカットしておきます。フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ、色がつくまで軽く炒めます。その後【材料A】をカットトマト、アンチョビの順に炒め、全体に火が通った後、鯛とアサリ入れ、白ワインで蒸します。仕上げにパセリをふればできあがりです。
一度冷めてしまった焼き魚をあまり美味しくないと決めつけず、正しい方法で温めなおしたり、上手にアレンジして最後まで美味しく頂いて欲しいと思います。
<近藤 俊/サカナ研究所>
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